01年6/11~11/19   Fブレーキの大修理

ホンダFTR250

6月11日 Fブレーキの大修理

うちのFTR250
経年変化で錆びや、塗装の劣化が目立ちます
足回りは走ってるのが不思議なくらいな痛みようです
レストア(もはやその域だーな)その3、ということで
Fブレーキの修理です

ブレーキパッドの交換を思い立ったが百年目
えらいことになってました

がびがびのブレーキ・ローターと
パッドの鉄紛でさびさびのキャリパーです。
日ごろの整備状態がしのばれますな
(じぶんで言っててはしょうがない)

ブレーキパッドを留めるピンはヘックスボルトになっています。
焼きついてしまっています。
びくともしない固さ。
結局ねじの頭をなめてしまいました。

いちおう「 ザ・ツールカンパニーストレート 」
エキストラクター(逆ネジタップ)という、ボルト抜きの工具を買ってきてみました。

しかし、過去の経験からいって
こういう泥沼から自力脱出をこころみて、良い結果がでたためしがないので
これは使わず…

羽曳野の「 チェイスモーターサイクル 」に
固着したボルト抜きをおねがいすることにしました

工場然とした雰囲気で
整備途中の4ストビッグバイクがいっぱいならんでいます。
ディープでエンスーな店内です。

ドゥカティ二台
左は空冷の”パンタ”か”マイクヘイルウッドレプリカ”かなにか
右は水冷の851か888かなにか。
こういった高価なバイクには御縁がないので
よくわからないです。

ホンダVTR1000Fのレーサー

油冷エンジンに換装されたスズキKATANA。
ノーマル部品を探すのがむつかしいくらいです。
スイングアームの補強がいかにも’80sなスズキっぽいです。
わたしのガンマもこういうふうにしたいです。

ホンダCB750F。スペンサーレプリカなムード

なにげにクイックリリースFフォークだったりします。
NISSINレーシングキャリパー、DYMAGホイールなどなど。

スイングアーム、エキパイ、オーリンズなどなど。
すごいタレ角とカチあげぶりです、どんなスピードで走るんでしょうか!!?

なにげにCRスペシャルだったり

なにげにRSCだったりします

社長は、むかしRG500γが処分値ででてたのを
チャンバーを替えたりして、乗ってたこともあるそうです。
エンスーなひとです

修理からあがってきたブレーキキャリパー。
ピンが、がちがちに固着していて
パッドを切断したり、タップを切りなおしたりで
たいへんだったそうです
まいど、お世話かけますチェイスさんm(_ _)m

もんだいのピンの新品

”SUMICO”の「ブレーキシムグリース」という、二硫化モリブデン配合の
ディスクブレーキ専用潤滑剤を塗布して組み立てました

ブレーキキャリパー本体とブレーキパッドの当たり面
キャリパーのピストンとブレーキパッドの当たり面にも、薄くグリースをのばします
普通やらんでしょうけど
ブレーキパッドとブレーキディスクの当たり面にグリースを塗るのは厳禁です(微笑)
Yahooで検索したら
”焼きつき防止には二硫化モリブデン系の潤滑剤が有効”
という情報を得たので
ピンのねじ山にもグリースを塗布してみました

みどり色のブレーキパッドは”Vesrah”のストリート用です

この状態で仮組みして、走ってみましたが
どうしてもパッドの引きずりが取れません

長時間走るとディスクが発熱してキケン
これは直接いのちにかかわってくるので
いったん使用を中止して
キャリパーを全部バラしてみることにしました


 

7月7日、ブレーキキャリパーを分解

こちらはマスターシリンダー側。
ピストンを固定するサークリップが錆びてたくらいで
問題なし。

ブレーキクリーナーで洗浄し
ダストシールやセパレータなどを交換して
再度、組み立てました。
キャリパーピストンは再使用しないので
油圧で出るとこまで出して、プライヤーではさんで外しました。

新旧のキャリパーピストン。
左が、元からついていたもの。
品番45107-KS5-006
木材のシムが接着されています。
シムはかなり痛んでいました。
キャリパー側のダストシールも同様。
発熱の影響でしょう。

右が、これから交換する新品。
品番45107-ML0-016
おそらく品番統合の代替品。
金属製のシムがカシめられています。

FTRのブレーキキャリパーは、片押し式なので、
ピンを介してキャリパー本体が左右に浮動し、
パッドとのクリアランスを保つ形になっています。
そのスライドピンのグリスシール。
これがヘタると
グリス切れ→スライドピンの焼きつき→キャリパー固着、という
ややこしい事態に陥るので
ついでに交換します。


 

7月31日 ブレーキキャリパーを交換

「貧乏ひまなし」で、メンテする暇がなかったので、
更新が遅れました。m(_ _)m

与太話しのつづきです。

新品のピストンを、キャリパーに挿入したところ、どうしてもスムーズに入りません。
結局、ブレーキキャリパーが熱でゆがんでしまっていたのが
すべての原因のようです。

キャリパーCOMPを新品にすることにしました。

左が15年余り働いてくれたキャリパー、右が新品。
品番はいっしょですが、
新品のほうは、下の方の形状が変わっているのが解ります。

熱容量や、放熱性に余裕をもたせた構造に設計変更、
ということなんでしょうね。

ピストンシールとダストシールを組み付けたところ。

ピストンとのなじみを良くするために、
”WAKOS”の”ラバーグリース”を塗布しました。

ダストシールにははじめから、グリースが塗布されてました。
このへんは、さすがホンダ品質。

ピストンにもラバーグリースを塗布して挿入します。
あっけなく入りました。

スライドピンに”ブレーキシムグリース”を塗布して、
キャリパーCOMP本体と、サポート部を合体させます。

あともろもろの部品を組み付けて、
いちおうブレーキの形になりました。
ここまで、ざっと30分足らず。
直るときは、案外あっけないもんっす。

車体にとりつけたところ
マスターシリンダーのボルトは、UP側を先に締め込んでから
もういっぽうを締めます。こうするとしっかり固定されるということです。

それにしても、まじかにみると汚い単車やなー。
どうせ乗るなら、もっと綺麗に洗車しよう。

ブレーキフルードは、部品やさんに薦められた「制研化学工業」のBF4
「表立って市場には出てこないけど、メーカーにOEM品を供給している老舗」
ということらしいです。

フルードをリザーバタンクに注いでから、エア抜きします。

ほんとはブリーダボルトにビニールホースをかませて、
空き缶などに綺麗に受けるというやりかたで
丁寧にやらないといけないところ。
しかし、今回はすぐに洗車すればいいや、
ということでホースなど使わずオイルボルトから直に抜いていって、
最後にブリーダボルトから抜きました。

ブレーキフルードは、塗装に対する腐食性が強いので、
こんなやりかたは、本来おすすめではないです。
非常時のやりかたが身についてしまった形です。

メーカー純正の焼き付け塗装なら、かなりの酷使にも耐えますが、
エナメルの缶スプレーとかだと、すぐに溶けてしまいます。
ぼくのばあいも、
キャリパー側は大丈夫でしたが、
マスターシリンダーからこぼれたフルードで、
ステアリングヘッドを補修塗装していた部分がまだら模様になってしまいました。

ブレーキレバーを数回ストロークさせて、ぎゅっと握ったまま、ボルトを緩めると
エアが抜けてフルードが充填されていきます。
レバーを放さず、握ったままボルトを締めて、またストローク…という繰り返し。

こんなふうにリザーバタンクに気泡がでてくるのが、エアが抜けていってる印。

ブレーキラインのどこかを新品に換えたときは、フルードが部品になじます
エアが抜けにくいです。
こういうときはスパナや、ドライバーの柄などで、軽く「コンコン」と叩いてやると
抜けやすくなります。

最後に念入りに洗車。

フルードを綺麗に洗い落としてしまわないと
翌日、塗装がぶよぶよにふやけて「泣き」
ということになるので…。
この写真ではわかりにくいですが、ステアリングヘッドのあとから塗装したところだけが
まだらになってしまいました。


 

8月14日 フレームを塗装

8月14日の盆休みちゅうに、ステアリングヘッドの補修塗装を済ませました。

注:モダンホラー映画の一シーンでは、ありません。

缶スプレーで、吹き付け塗装しているところ。

出来上がりはこんなかんじ。
不自然に赤いかんじだけど、これは他の部分が退色しているため。

ちょっとステム部分にはみ出しました。
どっちみち、ステムベアリングを打ちかえるときにばらすところだから、
そのときに手当てすることにします。
仕上げに大物、ブレーキローターの交換が残っていますが、
これはまた後日。


 

11月19日 ブレーキローターの交換

新品のキャリパーと、3万キロほども走ったローターという組み合わせで動いていた
わたしのFTRですが、ブレーキパッドが磨耗するにつれてジャダーが目立ってきました。
ローターも新品にすることにしました。

スタンドでフロントを上げて、ホイールを外しました。

ブレーキローターを外しました。
ボルトは再使用するので、ワイヤブラシでネジ山に付着した
ネジロック剤を取り除きました。
本来ならハブ側のメス穴もタップでお掃除したいところですが、
今回なぜかタップ様がお隠れあそばしになったので
ボルト側だけきれいにしました。

新品のロータをセットしました。
ボルトにはロックタイトのネジロック剤を塗布してゆるみ止めにします。
ちなみに新品のボルトには最初からネジロック剤が付いていたりします。
で、ボルトを均等のトルクで締め付けるわけですが
この場合は5本のボルトですので、写真のような順で締めて行きます。

キャリパーはそのままピストンを押し戻すと、ダストシールにパッドかすをかみ込んで
作動不良の原因になるので、中性洗剤で汚れを洗い落とします。

ホイールを車体に取り付けて出来上がり。
外観的にはガタが目立ちますが、まず快適に乗れる状態になりました。

足回りであと残すのは、ステムベアリングの交換、
それからフォークオイルの交換ぐらいになりました。
ガンマがまったく手付かずですので、しばしそちらのメンテンス日記の更新に専念して
FTRについては、いずれ別ページにて顛末記をアップしたいと思います。
ここまでご覧いただいて、ありがとうございました。

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