Oculus Rift CV1を手に入れたのでVRがレースシムで実際どのようなのか試してみたいと思います。
開封
Oculus Rift本体、touchコントローラー左右、センサー2基が同梱されています。
HDMI、USB3.0をつないで通電させた状態。
レースシムではハンコンとマウス、キーボードで操作するのでtouchコントローラーが必要になる場面は無いようです。
VRMarkの結果
VRMarkのOrange Room ベンチでPCのVR対応度を計測
AverageFPSが179.92でOculus Riftのフレームレート90fpsの倍出ているのでまずまずのようです。
PC環境
CPU:Intel Corei7 4790K 4GHz
GPU:NVIDIA GTX1070
メモリ:DDR3 32GB
ストレージ:960GB SSD
Assetto Corsa
まずAssetto Corsaをやってみました。
Options>Video>DisplayでレンダリングモードOculus Rift又はOpen VRを選び通常のディスプレイモード通りにStartをクリックすると、自動でOculus Homeが立ち上がりOculus Riftにコックピットが描画されます。ディスプレイにもミラーリングされますが、描画負荷的には問題無いようです。
そこで左上を見ると
このようにメニューがあるのでマウスでステアリングのアイコンをクリックでプレイが始まります。
終了するときにはキーボードのEscキーを押すと
画面の中央にメニューが現れるのでExitをマウスでクリックでランチャーの画面に戻れます。
コックピットが触れる感じで存在しているのは面白いものです。フォーミュラはコックピットにぎゅうぎゅうに押し込められている感があって
こんな窮屈な感じなのかと面白く感じます。
30分ほど走ってみた感じとしては最初一瞬酔いますがすぐに慣れました。
ただ遠景がぼやけて見えないのは困りました。ブレーキング標識が判読できないレベルなので裸眼視力0度台のドライバーがメガネを掛けずにスポーツ走行しているようなものでタイムを詰めるというようなレベルではありません。
近視用メガネを掛けてプレイしてもこれなので液晶がペンタイルとかいう編目感の強いものなのが影響しているようです。
内部解像度の調整 Oculus Rift
そこで、ドキュメント > Assetto Corsa > configのフォルダにあるoculus.iniをメモ帳で開き
PIXEL_PER_DISPLAY=1.0から
PIXEL_PER_DISPLAY=1.4に書き換え上書き保存するといくぶん内部解像度が上がるようで見やすくなりました。なんとかUIの文字も判読できる感じです。
PIXEL_PER_DISPLAY=1.8にしたら更にくっきりな映像になりましたが
Nsukaのような重いコースではASWによるフレーム補完が入っているのかいくぶん酔いをおぼえます。
最大はおそらく2.5までセットアップできるようですが液晶の性能やGPUの負荷を考えて1.8で運用しようかと思います。
内部解像度の調整 Open VR
HTC VIVE等、Open VRモードでプレイする場合は、プレイ画面でマウスを右端に持って行ったときに表示されるappsからOpen VRを選び
Open VR appのSuper Samplingで内部解像度をPupillary Distanceで瞳孔間距離(ワールドスケール)を調整できるようです。
わたしのPC環境ではパラメーターを変更してsaveが出来ないようです。OculusなのでOpen VRのサポート外なのかな。
Euro Truck Simulator 2
レースシムではなくトレーラー運転手のシミュレーターですがETS2もβ(ベータ)対応ですがOculusでプレイできるようです。
Steamクライアント上でETS2のプロパティを開き
ベータプログラムに参加すると自動でインストールされ
起動オプションで -oculus を加えるとプレイできます。
Tokyo BayshoreのModで首都高速湾岸線を流すのはなかなか面白いです。
湾岸線の大黒からお台場までの距離が現実より短い気がしますが、このゲームは道中をはしょって短時間で着くよう調整が入っているのがデフォなんですね。
解像度を1920×1080にしても遠景がぼやけてしまって見づらいです。
ETS2の内部解像度の調整
そこでドキュメント>Euro Truck Simulator 2にあるconfig.cfgファイルをメモ帳で開き
uset r_manual_stereo_buffer_scale “1.00”
という値を
uset r_manual_stereo_buffer_scale “1.80”
に書き換えて上書き保存すると内部解像度が上がるようでくっきりしました。
左右確認が現実同様に頭をそちらに向ければ済むのでVRでプレイするのに一定のメリットはあるようです。
Assetto Corsa Competizione Release 4
ACCは起動するとVRの選択ポップアップがあって
VRを選択するとOculus内でゲームが立ち上がります。
Robo Recallなどのシューティングと違い、座ってプレイするACCはドライバーズシートの下、床から覗くようなポジションでゲームが始まってしまいます。そこでキーボードのCtrl+Spaceキーで視点をリセットできます。
フェラーリ488GT3でハンガロリンクを走ってみるの図。
現状では解像度が低いので見た目はAseetto Corsa無印と大差ありません。反面、ディスプレイにミラーリングしていてもスタッタリングでプレイしずらいという事はないようです。
まだベータビルドなのでこれからどのように良くなっていくのか楽しみです。
iRacing
iRacingはOculusを接続した状態でゲームを立ち上げると
というポップアップが出るので、「はい」をクリックすると初期セッティング(グラフィック/コントロール)が立ち上がり、ひととおりセッティングするとプレイ可能になります。
フロアから見上げるような視点でゲームが立ち上がるので「;」キーで視点変更が可能です。
デフォルトで解像度も良く、VR酔いもなくプレイしやすい印象です。
rFactor 2
rFactor 2はグラフィックセッティングでVR > HMD+Mirrorを選ぶとOculusでプレイできるようになります。
解像度を1920×1080にするとAssetto Corsaより遠景が見やすい感じがします。
Project CARS 2
このゲームは自動ポップアップでOculusを選べるので特別な操作は必要ありません。
ただうちの環境ではOculusでロジクールG29を認識しないようでゲーム自体は立ち上がりますがプレイできませんでした。
Project CARS 2のゲーム本体を再インストールしドキュメントのProject CARS 2フォルダを削除。ロジクールゲーミングソフトウェア、GeForceドライバなどを全て再インストールしたらG29を認識するようになりました。
やはりAssetto Corsaなどより後発である強みかUIの操作がVR内で完結していたり、遠景のボケ具合がデフォルトでもましな点など優れているようです。
RaceRoom Racing Experience
R3Eも起動画面でディスプレイモードとSteam VRモードを選択するポップアップが出てきます。
内部解像度は特にいじらなくてもプレイできるようです。
DiRT Rally
このゲームはディスプレイにもミラーリングで画面が表示されるようです。
Assetto Corsaのような負荷の軽いタイトルならまだしも割とグラフィックの重いゲームなのでどうかなと思いましたがGTX1070の環境ではスタッタリングなどは無いようです。
やはりコックピットの床から見上げるような視点でゲームが始まるのでCtrlキーで視点をリセットできます。
上下左右に激しく画面が揺れるラリーなので10分ぐらいのステージを走破すると軽くめまいを覚える感じです。
2019年2月26日発売予定のDiRT Rally 2.0も2019年夏からOculusに対応するということなのでどれぐらい進化しているのか楽しみです。
KartKraft
このゲームはランチャーでディスプレイとSteam VRのいずれかを選べます。
見た目も操作も本物っぽい感じで、少人数の開発チームでもカートのような機能を絞ったジャンルなら良い物を作れるんだな。先行しているPiBoSoも戦々恐々だなと感じました。
まとめ
いくつかのタイトルをプレイしてみた感想としてはコックピットの中にいる感は特にフォーミュラなどタイトな乗車姿勢になる車ほど顕著で、気分が上がりますが
そこから望む遠景は内部解像度を上げてもボケボケでブレーキング標識が判別できなかったりします。したがってどうしても操作にバラつきが出がちで決め打ちで操作を覚える、死に覚えゲー的な手順が必要になるのでリアルの練習の代替物としてはどうかなという気がします。
その中でiRacingが解像度の高さ、臨場感で頭ひとつ抜けている印象です。(高い金取ってるんだから当然と言ってしまえばそれまでですが)
今はまだ目新しさが勝ってVRでばかりプレイしていますがタイムアタック的な走りは3画面立体視でレーシングドライバーになったつもりで。気分を上げるにはVRでという使い分けが良いかなという気がしています。
VRは7nmのGPUが普及してVR HMDの解像度が現状の2倍、3倍になってからが本番かな。それまでにすたれなければいいけどというのが本音の感想です。
次はKart Racing Pro VRをプレイしてみたいと思います。
つづく
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